正直に言う。
行くか迷ったのは、5秒だけだった。
その5秒のあと、もうクローゼット開けてた。
木曜の深夜に届いたメッセージ
木曜日ってなんであんなにしんどいんだろうね。
金曜じゃないから終わりが見えないし、水曜よりもぐったりしてる。
仕事終わりに恵比寿のスーパーでお惣菜買って、シャワーも浴びて、あとは寝るだけ〜ってなってたときに、りくから通知が来た。
「今から会える?代官山いるんだけど」
深夜2時。
(代官山にいる、って何?)
(今から?)
(でも代官山ならチャリで15分かからないな)
こういうとき、ちゃんと自分の計算の速さにびっくりする。
りくってどんな人だったか
Tinderでマッチしたのが3日前で、プロフィール写真が全部おしゃれだったんだよね。
なんか、インテリアとかコーヒーとかの写真が多くて、顔より先にセンスが気になった感じ。
28歳、IT系、代官山に住んでる、って書いてあって。
代官山に住んでる人ってだけで、ちょっと加点してしまう自分がいる。
(これ言うとよくないのかもしれないけど正直な話)
メッセージのやり取りは軽めだったんだけど、変なテンションじゃなくて、ちゃんとテンポが合う感じがあった。
こういう人、最近あんまりいないから、なんか気になってたんだよね。
代官山、深夜2時すぎの空気
待ち合わせ場所に着いたら、りくがコンビニ前でスマホ見ながら立ってた。
写真より、ちょっと背が高かった。
髪がすこしだけ乱れてて、でもそれがなんか、わざとじゃない感じでよかった。
「来てくれると思わなかった」
って言われて、なんか笑えた。
(来るかどうか迷ったの5秒だったんだけど、とは言わなかった)
深夜の代官山ってすごく静かで、でもどこかまだ夜が終わってない空気がある。
街灯の色が暖色で、遠くでタクシーが曲がっていく音だけが聞こえる感じ。
なんか、映画のワンシーンみたいだったんだよね、ちょっと。
りくと並んで歩き始めたら、歩くテンポが自然と合って。
歩くテンポが合う人って、なんかそれだけで好きになりそうになる。
何かが変わった瞬間
近くの公園のベンチに座って、他愛もない話をしてた。
仕事の話とか、好きな映画の話とか。
りくって、話すときに相手の目をちゃんと見る人だった。
それがなんか、ちょっとずるくて。
ふとした間があって、りくが空を見上げて、「星、出てるね」って言ったんだよね。
べつに大したセリフじゃないんだけど、あの夜の空気と声のトーンで言われると、全然違う言葉に聞こえた。
(なんでこんなに、なんでもない一言がドキドキするんだろうって、ちゃんと思った)
そのあと、距離が縮まるのはあっという間だった。
気づいたら、肩が触れてた。
気づいたら、声が低くなってた。
気づいたら、もう夜が深くなってた。
翌朝の、じんわりした気持ち
金曜の朝、目が覚めたとき、なんか不思議と清々しかったんだよね。
木曜日のしんどさが、きれいに消えてた。
りくが帰り際に「また会いたい」って言ったとき、あんまりにも自然に言うから、こっちもつい「うん」って言ってしまった。
深夜2時に動ける人間でよかったって、ほんとに思った。
計画してなかった夜って、なんでこんなに記憶に残るんだろうね。
ちゃんとお惣菜食べてから会いに行った自分も、なんかよかった。
(えらい)
この日の夜のこと、もうちょっと詳しく話せるのはMyFansだけにしてる。
ここで書ける分には全部書いたけど、あのベンチのあとの話はさすがにここじゃ無理だから。
気になる人はこっそり来てね。待ってる🤍

コメント